肝・胆・膵・脾疾患
肝臓癌の特徴と危険因子 肝臓癌の大部分が肝細癌で、肝硬変の合併が多く(約90%)なっています。この点は試験対策としては非常に重要なので必ず覚えておきましょう。 症状としては、肝腫大、右季肋部痛、黄疸、体重減少などの症状が見られます。 危険因子は…
閉塞性黄疸の原因と上昇するビリルビン 閉塞性黄疸は、胆道(総胆管、総肝管)の閉塞により起こる黄疸です。 胆道の閉塞により、直接ビリルビンが排泄されなくなるため(排泄障害)、排泄されない直接ビリルビンが上昇します。 閉塞性黄疸では超音波検査で総…
肝細胞性黄疸の原因と上昇するビリルビン 肝細胞性黄疸は、肝炎、肝硬変症等により肝細胞が障害されると起こる黄疸です。 肝細胞障害により直接ビリルビンの排出機能が低下しますので、結果として肝細胞性黄疸では直接ビリルビンが上昇します。 なお、直接ビ…
新生児黄疸の原因と上昇するビリルビン 新生児黄疸は、新生児のグルクロン酸抱合能の不足により、間接ビリルビンを直接ビリルビンに変換できず、間接ビリルビンが上昇することにより起こる黄疸のことです。 新生児黄疸は、出生後3~5日で強くなり、2週間以内…
溶血性黄疸の原因と上昇するビリルビン 溶血性黄疸は、溶血性黄疸や不適合輸血などで赤血球(ヘモグロビン)が、急激に破壊されることで溶血が起こり、皮膚が黄染するものです。 赤血球が破壊されることを“溶血”と言うので、名称が「溶血性黄疸」になってい…
肝臓の働きと基礎知識 肝臓は人間が持つ内臓の中では、一番大きく腹部右上に位置します。正面から見ると、胃のカーブしているラインに乗っかっているような位置なので、胃にのっかってるってイメージすれば位置は覚えやすいと思います。 肝臓が果たす働きは…
膵臓の働きと基礎知識 膵臓は胃の下あたりに位置する内臓です。膵臓は全体の5%程度がランゲルハンス島で、残りは外分泌部となります。 ランゲルハンス島は、名称からも想像がつくかもしれませんが、膵臓の中で「島」の形をした細胞です。そして、ランゲルハ…
胆道の解剖 胆道のいずれかに結石・癌による狭窄や閉塞が生じると(つまり、胆道が詰まっちゃうと)、胆汁の流れが悪くなり黄疸が生じます。 原因として一番多いのは結石。続いて癌(胆管等・膵頭部癌等)。 このように生じる黄疸を閉塞性黄疸といいます。 …
胆嚢・胆道の解剖 総胆管の開口部をファーター乳頭といいます。 ファーター乳頭にあるオッディ括約筋によって胆汁(たんじゅう)と膵液(すいえき)の十二指腸への流出が調節されます。 それぞれの単語の正確な把握と、それぞれの器官の関係性とその機能を覚…
カロー三角とは? 肝臓下縁(かんぞうかえん)、胆嚢管(たんのうかん)、総肝管(そうかんかん)で作られる三角形の部分のこと。上記のイラストの黒い三角部分がカロー三角。 三角の形が出来るからカロー三角と名付けられたということで、名称は難しい感じ…
C型肝炎ウィルスとは? C型肝炎の原因となるウィルスで、HCVとも言われます。 感染経路はほぼ血液。原因としては、輸血(現在、先進国では輸血による感染はほぼ無い)・刺青・ピアスの穴あけ・カミソリ、歯ブラシの共用等があります。 また血液製剤を投与さ…
B型肝炎ウィルスとは? B型肝炎の原因となるウィルスで、HBVウィルスとも言われます。 輸血等を原因として感染することが多いです。 日本では戦後から昭和終期まで、幼児期の予防接種時の注射器針の使いまわしにより、広範囲にB型肝炎ウィルスが蔓延しました…
A型肝炎ウィルスとは? A型肝炎の原因となるウィルス。 症状としては、黄疸・発熱・腹痛・下痢・嘔吐・全身の倦怠感などがあります。 子どもの症状は軽いことが多く、高齢になるほど症状が重くなる傾向があります。 4~8週間程度で症状は治まり、慢性化再発…